
地球温暖化の影響か、年々猛暑が続くようになっています。夏を健康に過ごすには熱中症対策が欠かせません。
そこで、ぜひ実践したい熱中症対策をご紹介します。
熱中症を甘く見ないで
熱中症とは高温多湿の環境下で起こる体調不良の総称。軽症であればめまいや立ちくらみなどですみますが、悪化すると頭痛や吐き気、 さらには意識障害や全身のけいれんなど生命に危険が及ぶことも。
本格的に暑くなる前の対策
暑熱順化で暑さに耐えられる体に
例年、梅雨の合間の睛れた日に熱中症が増えます。暑熱順化とは 体が暑さに贋れることで、順化が不十分だと熱が体内にこもりや すくなり、熱中症を発症します。本格的な暑さが来る前の暑熱順化が熱中症予防のポイントです。


暑熱順化の対策は続けて
暑熱順化には2週閻ほどかかります。 順化しても、涼しい日が続いたりすると体が元に戻ってしまうので、順化 の対策は休まないで。運動をあまりしない人も注意が必要です。

暑さに体を慣らして汗をしっかりかける体をつくることがポイントです。

ウォーキング・ジョギング
運動目安:ウォーキング30分・ジョギング15分
頻度目安:週5回
エレベーターやエスカレーター を使わすに階段を利用するな どして、歩く機会を増やして。 朝夕の涼しい時間帯にジョギン グをするのもおすすめ。

サイクリング
運動目安:30分
頻度目安:週3回
ウォ ーキングやジョギングに比 ベ関節や筋肉への負担が少な いというメリットが。坂道を上る ことは階段をl段飛ばしで歩く のと同じ運動強度。

適度な運動
運動目安:30分
頻度目安:週5回〜毎日
筋トレやストレッチのほか、モップや雑巾などを使って掃除をし たり、歯磨きをしながらかかと を上下させたりすることも運動 になります。

入浴
頻度目安:2日に1回
シャワーだけですませる入浴で はあまり汗をかきません。少し ぬるめの湯に長めにつかって新陳代謝を活発化させ、発汗を促 しましょう。

本格的に暑くなる前に
エアコンの試運転をしよう
これから大活躍するエアコン。事前に試運転し、問題がないかを確認。不具合が見つかったら修理を。
ブレーカーやコンセントを確認

エアコンのブレーカーが「入」になっていて、プラグやコンセントの周りにほこりが溜まっていないことを確認 してから電源を入れます。
運転モー ドを「冷房」にして運転開始

室内湿度より3℃以上低くしてスイッチを入れます。エアコンがしっかり動くまで30分継続運転して、冷風が出てくるかなどを確認。
プレーカーやコンセントを確認

異音がしないか、冷風がにおわ ないか、リモコンの液晶画面が きちんと見えるか、エアコン本 体から水漏れしていないかな どをチェック。

水分補給を怠らない
熱中症の背景にあるのが脱水症。体内の水分量が少ない高齢者は特に注意。
熱中症予防の基本は水分補給
成人は毎日約1,2Lの水分を飲み水で補給する必要が。普段は水や麦茶を、大量の汗をかいたときは塩分や糖分も補給できる経口補水液やスポーツ飲料などを。

喉が渇いていなくてもこまめに
喉の渇きを覚えたときにはすでに脱水が始まっています。喉が渇いていなくても、こまめに水分補給をすることが大切です。

寝る前と起床時にコップ1杯の水を
成人の場合、就寝中におよそコップ1杯分の汗をかくといわれます。寝 る前と起床時にコップ1杯の水分 を補給する習慣をつけましょう。

⚠️ 寝子どもを車内に残さないで
エアコンを直前までつけていたから、直射 日光が当たらないから、短時間だからなど の理由は通用しません。子どもを車内に置 き去りにするのは絶対にやめましょう。


涼しく過ごす工夫をする
熱中症を防ぐには、高温多湿の環境に身を置かないことが大切です。
室内を涼しくする
室内に差し込む日光を遮る
日差しが部屋に直接入 ってくると室温が上昇。すだれや、朝顔やコーヤなどのグリーンカーテンなどで日差しを遮って。

風通しをよくする
向き合っている窓を開けたり、玄関に網戸をつけて玄関扉を開けたりして、部屋や家全体の風適しをよくしましょう。

室温や湿度をこまめに確認
室温や湿度は体感ではわかりにくいので、温湿度計などで室温28℃以下、湿 度70%以下を目安に調整し、こまめに確認。

身体を冷やす
冷却グッズを利用する
保冷剤、水で濡らして冷やすネッククーラー、叩けば冷える瞬間冷却パックなど、さまざまな冷却グッズが市販されています。

通気性のよい服装をする
襟もとの開いたゆったりした服装で衣服の中や体の表面に風を通し、体から出る熱と汗を逃がしましょう。

エアコンは冷房?
それとも除湿?
「冷房」と「除湿」の消費電力はほぼ同じ。室内を涼しくしたいときは冷房、空気のジメジメが気になるときは除湿にするとよ いでしょう。


暑さに負けない体をつくる
体力が低下すると暑さに対応する力が弱まり、熱中症のリスクも高くなります。暑い夏だからこそ、意識して体力 の維持向上に努めましょう。
夏の食事のポイント
栄養バランスの良い食事
暑くなるとあっさりした食事になりがち。これでは栄養バランスが乱れます。 主食プラス肉 ・ 魚、野菜など、さまざま な食材を取り入れて。

クエン酸で疲労物質の乳酸を分解
クエン酸はレモンやみかん、梅干しなどに含まれる酸味成分。疲労時に蓄積され、疲れの原因物質といわれる乳酸を分解する働きがあります。

ビタミンB1で疲労回復
疲労の蓄積は熱中症の誘因になるとい われます。疲労回復に効果的な栄養素 がビタミンBlです。豚肉や大豆、ナッツ などに多く含まれます。

筋肉を鍛えて体を整える
筋肉は水分の貯水場
筋肉の約70%は水分。体内最大の貯水場である筋肉が加齢や運動不足などで減ると体内の水分も少なくなり、 脱水が進行しやすくなります。

おすすめトレーニング
習慣的にトレーニングを行えば、筋肉量を増やすことが可能です。
体幹【目安】12回
お腹の中央にある腹直筋を伸縮させて刺激します。イスに座り両腕を胸の前で交差させ、ゆっくり息を吸いながら背もたれに背中をつけたら、息を吐きながら背中をしっかり丸めます。

下半身【目安】左右交互に各10回
下半身にある太ももやお尻など大きい筋肉を鍛えることで全身の筋肉量を効率よく増やします。両手を腰にあて息を吸いながら片足を大きく前に 出して腰を落とし、息を吐きながら元の姿勢に。

上半身【目安】10回
大胸筋や上腕三頭筋などを鍛えることができます。
四つん這いになり、両手を肩幅より少し広めに床につけ、ゆっくり息を吸い、息を吐きながら直角に両ひじを曲げます。
